あるところに木こりの三兄弟がいた。
1番上の長男はとにかく斧で木を切り倒した。
斧の切れ味が悪くなっても、斧を研ぐことをせず、目の前の仕事をやり続けた。
2番目の次男は斧で木を切り倒し、切れ味が悪くなれば斧を研ぎ、余ったお金でもっと良い斧を買った。
3番目の三男は斧で木を切ることをせず、ボタンを押せば自動的に木を切り倒すロボットの開発をはじめた。
次男が長男に言った。
斧を研いだり、余ったお金でもっと良い斧を買った方がいいよ。
長男は答えた。
お前は何を言ってるんだ。斧を研ぐ時間があればもっと木をきり倒せるし、新しい斧を買うくらいならもっと良い食い物を買うよ。
次男が三男に言った。
まずは目の前の木を切り出した方がいいよ。暮らしていくためのお金を稼がないと。
三男は答えた。
兄さん何を言ってるんだ。そんな無駄なことしないで、このロボットができれば一生楽をして暮らせるんだ。
時は経ち。
長男は高齢者になった今も切れ味の悪い斧で木を切り倒し、その日暮らしをしている。
次男は電気で動く斧を使い、人を雇い、会社を作って悠々自適な余生を楽しんでいる。
三男はロボットの開発ができる前にお金が無くなり力尽きた。
目の前のことだけでなく、将来のための行動をしよう。
将来の夢ばかり見ないで、目の前のことをやろう。
どちらに偏ることもなく、バランスが大切というお話し。